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2008年10月

平和コミュニケーションの挑戦

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ケンカの当事者が口論や殴り合いを始めてから第三者が
仲介して止めることは難しい。話し合いで解決しようと
促しても、なかなか手を引っ込めないものだ。

「戦争が始められてから当事者間でコミュニケーション
をとるのは難しい。だからこそ戦争が起こる前に予防す
ることが大切だ」

10月4日、東京外国語大学と早稲田大学主催のシン
ポジウム「Peace Ad - 平和コミュニケーションの挑戦」

に出かけた。(パネリスト:伊勢崎賢治(元アフガニスタ
ン武装解除日本政府特別代表、元国連シエラレオネ
派遣団DDR部長)、伊藤剛(ジェネレーションタイムズ)、
マエキタミヤコ(サステナ代表))

「もっと具体的に、もっと効率よく、戦争を防ぐコミュ
ニケーションは作れないのか」。そんな疑問から生まれ
たのが「ピースアド(Peace Ad)=平和広告」の取り組
みだ。シンポジウムに参加して、「『平和』って何だろ
う?」と改めて考える機会を持った。


「平和」って、日曜の夜になると父がきまってワイシャ
ツにアイロンをかけていた幼い頃の思い出。

「平和」って、子どもの頃、親戚が集まる夜はきまって
祖父が魚屋でマグロのブツ切りを嬉しそうに買ってきた
こと。

「平和」って、郵便配達のバイクが自分の家の前に止ま
り、郵便受けに投げ入れられる手紙が「コトッ」と音を
立てるのを聞くこと。

「平和」って、毎日仕事から帰って、寝る前に熱い湯を
なみなみとはって入浴剤を入れたお風呂に入るひととき。

「平和」って、目覚まし時計が鳴っているのにアラーム
を止めて二度寝する瞬間。

毎日歯を磨くように、同じことが繰り返され、当たり前
で平凡なことが、今日だけでなく明日も明後日も行われ
る。昨日が去り、今日がもうすぐ終わり、明日もまた東
から太陽が昇って西に沈む。

きっとそれが平和の形であり、幸せの形なんだと思う。
でも、「晴天の日に、青の価値を知ってもらうことは難
しい」。そして、「失いたくないものは繰り返される日
常の中にある。例えば、日々のたわいないやり取りとか
」。


今年のノーベル平和賞は、フィンランドのアハティサー
リ元大統領に贈られることになった。世界中の地域紛争
で和平の仲介や交渉に当たってきた。

アハティサーリ氏は当事者にどうやって「平和」の価値
を伝えたのか。長年の深い対立と憎悪が入り組む複雑な
状況を解決すべく、交渉では当事者の聞き役となり、妥
協案を提示する。その交渉の現場では、「言葉」がもっとも
大きく、かつ唯一の武器だったはずだ。

紛争の予防、そして紛争の調停―いずれも「コミュニケ
ーション」が鍵だ。


他参考リンク:
http://www.tufs.ac.jp/common/pg/pcs/gp/event/s3.html

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ヘッドハントされる女性 10か条

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今こそ「買い」な女の能力とは-- (AERA10
月20日号)
を読んだ。

1 NOをYESと言わせる交渉力
2 人間関係を柔軟につくれる溶け込み力
3 聞き上手、雑談上手
4 人生、キャリアと長期展望を両
方もつ
5 消費者、経営者など複数の視点
をもつ
6 不測の事態を先読みして手を打つリスク管
理力

7 優先順位をつけて仕事をする段取り力
8 一つの分野に3年以上踏みとど
まり結果を残す
9 出会いたい、学びたいミーハー心をもつ
10 仕事を通じて何をしたいか 人の心をつ
かむストーリー力

ふむふむ・・・ (・∀・)フムフム


民間勤務を離れてからもうすぐ2年。
今でも時々目がとまるのはこの類の記事や書籍。
ビジネス界で活躍する女性たちを紹介する内容だ。

平和構築分野での仕事に携わり始めたころは、「ビジネ
スの世界が縁遠くなってしまったなー」なんて思っていた
こともあったけれど、今になってみると、仕事の進め方や
仕事に対する姿勢については共通することが多い。

企画書を書いたり、プレゼンをしたり、予算を管理した
り、決められた時間内に課題を整理したり、目標を設定
して締め切りまでにプロジェクトの結果を出す―。

これって組織が民間だろうが公的機関だろうが関係なく、
共通する業務。

民間で業界を超えたヘッドハンティングが少なくないの
は、「買い」注文が殺到するデキル人は業界を問わず
共通した「能力」を持っているから。
その一部がAERA記事に書かれていた「ヘッドハンター
の心を動かす 10か条」に代表されるポイントだ。

日本では、公的機関、民間企業、非営利組織等間での
人材の流動性が欧米諸国に比べてかなり小さい。そし
て今は、先行きが見えない不安な世の中で、自分たち
の両親の世代と違って終身雇用なんて保証されていな
い時代だ。
でも、所属する組織が民間であっても公的機関であって
も、今置かれた環境で最大限の結果を残すことができる
人は、きっとどこにいっても最大の成果を生み出す人で
あり、求められる人材なんだと思う。

平和構築分野で活躍する女性ーーーなんていう記事や
書籍はなかなかお目にかかれないけれど、ビジネス界で
活躍する女性について書かれた書籍はいろいろ出版され
ている。

ひとつのロールモデルとして、自分なりに納得する仕事を
するためにも、この10か条を参考にさせていただきたい。

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本能のおもむくままに

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「何があなたのことを突き動かしているの?」
先日、尊敬する新聞記者の方からそんな質問を受けた。

「究極のところ本能なのかもしれない」

平和構築業界(便宜的に「業界」と書いてみます。)に
仕事でドップリと携わるようになってから2年。
結局、好きなものは好き。興味のあるものは興味がある。
きっとシンプルな答えなんだと思う。

面接のたび応募する職種にあわせて何通りもの「解」を
用意する。でも、考えれば考えるほど真の「解」が分か
らなくなる。ひとことで表現するのが難しい。

マリナーズのイチローやヤンキースの松井に「なぜあな
たは野球をやっているの?」と質問したところで、やっ
ぱり「好きだから」とか、本能の赴くままに道を歩いて
いったら、結果として今の場所にいると答えるのではな
いだろうか。


きっと今までの34年という年月の中で経験したいくつ
もの「イベント」が、自分の中で幾重にも積み重なって
今の自分を創り上げている。その「イベント」は、決し
て自分が直接的に関わったものばかりではない。

祖父が話してくれた満州での戦争体験談だったり、
小学校の図書館で借りた広島の原爆についての絵本だっ
たり、
中学生のときに、朝のテレビで見かけたベルリンの壁崩
壊の映像だったり、
大学時代に授業で学んだユーゴ紛争だったり、
大学院時代のアジア経済危機のニュースだったりするわ
けだ。

でも、それらの間接的なイベントよりもより強烈に自分に
訴えかけるのは、きっと自らが直接体験したり見たり
する「イベント」なのだと思う。
「百聞は一見にしかず」
頭が飽和状態になって「解」が見つからないときや道に
迷いそうなときは、間接的、直接的、両方の原点に戻る
ことだ。

諸先輩方に比べるとまだまだ浅いフィールド滞在中に自
分が感じたことや肌に触れた「空気」を思い出してみる。
それは、21歳で初めて訪れた途上国、スリランカだっ
たり、将来の進路に悩んでいたときに訪れたコソボだっ
たりする。

でも、何をすればいいのか分からなかった。
そんな分野に関わる仕事があることさえも知らなかった。
大学の同級生の多くが公務員になったり、銀行に勤めた
り、弁護士を目指したりする中、自分だけが取り残され
ている気がした。自分だけどこか違う気がした。

何かやりたいんだけど、頭でっかちで行動が伴わない現
実。まさに、茂木健一郎の本に出てきた「『運動系』の脳
の未発達状態」。

でも、できることから始めるしかなかった。試行錯誤し
て最初につかんだきっかけが「書くこと」「伝えること」
だった。そして一歩進むと気付いたことが、「自分には言
葉がない」ことだった。

今でも話すことや書くことは今でも苦手だ。
でも、少しでも自らコミュニケーションをとらないと物
事は始まらない。
思考を停止させたくない。
目に見えない考えを言葉や文字で表現することの難しさ。
表現できないもどかしさとくやしさ。
でもこのままゼロはイヤだ。

だからこそつたないボキャブラリーで表現してみるしか
ない。ループする頭の中に浮かび上がる言葉ひとつひと
つを拾い上げてみる。結局、単純な頭ではスパッとした
真の「解」は出てこない。仕方がないから今日はこのま
ま終わりにしよう。

「何があなたのことを突き動かしているの?」
そんな問いを投げかけてくださった先輩に感謝しつつ、
今宵もまったりとした夜がふけていく。

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